私のオフィスでは常時MBCラジオが流れている
嫌でも番組が強制的に耳に入ってしまう環境にあるのだが、城山スズメ内の「お父ちゃんのアニメソング」コーナーには少々思うことがあるので書いていく
「お父ちゃんのアニメソング」とは
「お父ちゃんのアニメソング」とはMBCラジオの看板番組、城山スズメ内のコーナーであり、毎週金曜日に放送中です
内容は懐かしのアニメ名作の主題歌や挿入歌等を週替わりで紹介していくというもの
それ自体は何ら問題はないと考えます
問題はそこではありません
コーナーでは曲紹介に加え、采野アナウンサーが名作アニメのストーリーを読み上げていきます
割とネタバレありで
回によってはアニメの結末に近いところまで触れることすらあるのです
あの頃夢中になったアニメのストーリーを共有し、懐かしむというコンセプトは心情的に理解できますが、未視聴者への配慮が完全に置いてきぼりにされていないでしょうか
ネタバレの問題点
おそらく番組制作側は「名作アニメは過去のもので、今後鑑賞される可能性は低い」と考えているのでしょうか
情報技術の進歩に伴って名作アニメが時間を経て鑑賞される可能性はむしろ高くなっていると感じています
現在はネット配信が普及し、どこにいても数タップで名作アニメにアクセスできる時代です
作品を手に取るためにレンタルビデオ店に足を運ぶ必要はないし、貸出中で泣くこともありません
視聴に繋がるきっかけだってSNSのおかげで昔よりも増えています
名作アニメと未視聴者との距離は時代を経て遠くなるのではなく、むしろ近くなっている
コーナーのネタバレは、時間を経て作品を鑑賞する人から感動を奪う行為となっていないでしょうか
(もちろん、ネタバレ聞いても平気という方もいるでしょうが)
ネタバレの配慮
僭越ながら素人が意見を言うことをお許しいただきたい
リアルタイム世代と名作を共有し、懐かしむ事がコーナーの趣旨であるとすれば、何もネタバレまでしなくてもその目的は達成できると考えます
世の中にはネタバレに配慮された作品レビューが多く存在することは、皆様ご存じの通りです
作品の感想であるとか、演出であるとか、見どころであるとか、ストーリー以外でも共有できることはいくらでもあります
ただし、コーナーの準備に費やされる時間や必要な力量は、ストーリーを箇条書きにした構成よりも高負荷になってしまうことになるでしょうが…
若い世代の可能性
音楽の世界ではサブスクの普及が若い世代の作品に影響を与えていると言われています
時代の分け隔てなく楽曲を視聴した世代は、それらを組み合わせることで誰も聴いたことがないような、オルタナディブで攻めた作品を生み出しているようです
私は映像の世界でも今後同じ現象が起きると考えています(現在進行形で起きているかもしれません)
感動は壊れやすいから
鹿児島ミッテ10行きつけの映画館の館内マナー啓発動画で使われているフレーズです
「携帯の電源を切りましょう」とか「前の席を蹴らないようにしましょう」とか注意するアレですね
啓発動画では「作品のネタバレを上映中に叫ばないようにしましょう」とは注意しません
そんな人、いるはずがありませんからね
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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